FRPの製造方法
FRPの製造方法
FRPには様々な製造方法があり、用途、必要数量、形状などによって選択します。以下のチャートは参考例です。
ハンドレイアップ成形法
SMCプレス成形法
50mm程度に切断したガラス繊維に樹脂液を浸みこませ、両面をフィルムで挟んだ状態で巻物にした成形材料を準備しておきます。(シートモールディングコンパウンド) これを所定の形と枚数にカットして、金型に載せ、油圧プレス装置によって、金型で加熱・加圧を行い、短時間で成形品を得ることができる成形方法です。用途の例 バスタブ、パネル式角型水槽パネルなど |
RIMP成形法
レジンインフュージョン成形法型に強化繊維を置き、その上に各種の基材を載せて、最外層にフィルムを被せます。フィルムと型の間を真空に吸引したあとに、液状の樹脂を「樹脂吸引口」から吸い込ませます。硬化した後に,各種基材とフィルムを剥がして成形品を取り出します。 |
フィラメントワインディング成形法
回転しているマンドレルに対して強化繊維に樹脂液を浸みこませた束を所定の角度で巻き付けていきます。計画した厚さまで一定のパターンで巻き付けたあとに、硬化させた後、マンドレルから成形品を抜き取るとパイプが出来上がります。用途の例 液体輸送の管など |
引抜成形法
一定の断面形状のものを連続して成形できます。パイプ、アングル、チャンネル、その他の異形断面のものが作られ、連続した長い繊維が引き揃えられるので、高強度の部材ができます。形材を加工することで,様々な製品が作られます。用途の例 フェンス、手摺、梯子など |
プリプレグプレス成形法
強化繊維の織物にエポキシ樹脂などを浸みこませ、やや硬化を進めた状態のプリプレグを所定の枚数積み重ねて、金型に投入し、加熱・加圧を行って硬化させて成形品を作ります。織物のため高強度の成形品を得ることができます。用途の例 自動車部品、工業用品など |
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プリプレグを心棒に巻き付けて、加熱して硬化させる「シートワインディング成形法」で、釣竿,ゴルフクラブシャフトなどを作る方法もあります。 |
プリプレグオートクレーブ成形法
プリプレグを加圧用のバッグフィルムを介して加圧・加熱して硬化成形する方法です。
用途の例
航空機部品、工業用品など
BMC成形法
短く切断したガラス繊維やカーボン繊維、樹脂、充填材を練り合わせて作ったBMCを金型のポットに投入し、プランジャーで押し込んで加熱・加圧を行い成形する方法。SMC成形と同様の圧縮成形法,熱可塑性樹脂と同様の射出成形法でも成形される。用途の例 事務機器部品,ATM機器部品など金属部品やガラス板との一体成形が可能 |
ピンワインディング成形法
連続した強化繊維の巻物から取り出して樹脂液を浸みこませた後,ピンに掛けるようにして格子状にしていきます。用途の例 グレーチング,鉄筋代替格子材など |